この記事では、医師が不動産投資で失敗しやすいのか?カモにされやすい理由と成功するための秘訣を解説します。
医師は高所得である一方で、累進課税制度により50%もの税金を支払っているケースもあります。また、「不動産投資の知識がないから失敗しそう」といった不安をお持ちの方も多いでしょう。
しかし、医師は社会的信用の高さから不動産投資と相性が良く、法制度を活用すると大きな節税対策ができます。
本記事では、医師だからこそ享受できる不動産投資のメリットや、失敗しないための注意点まで解説しています。
医師は不動産投資で失敗しやすいが成功の秘訣はある

医師は高収入であるため、不動産投資業者からの勧誘を受けやすい職業です。しかし、不動産投資の知識が不足したまま始めてしまうと、悪質な業者のカモにされてしまう危険性があります。
不動産投資での失敗を避けるために、以下のポイントを押さえましょう。
3つのポイントを実践すれば、営業の勧誘に騙されず、失敗するリスクを大幅に減らせます。結果、不動産投資は医師にとって本業以外の安定した収入源を構築する効果的な手段となるでしょう。

ポイントを理解しておくと、「カモ」にされるどころか、高い属性を最大限活かした資産形成が実現できるのです。
医師が不動産投資でカモにされやすい3つの理由

医師は不動産会社から格好のカモとして狙われやすい職業です。高所得で社会的信用力が高く、金融機関から好条件で融資を受けやすい「理想の顧客」だからです。
多忙な医師は不動産投資の知識や市場動向を学ぶ時間が限られているため、業者の甘い誘惑に乗せられる傾向があります。
高収入で多忙な医師特有の事情が、悪質な業者の絶好の的となり、不適切な物件を高値で掴まされるリスクを高めているのです。
ここでは、なぜ医師が不動産投資でカモにされやすいのか、具体的な理由を詳しく解説していきます。
高所得者ゆえの節税意識につけ込まれやすい
医師の平均年収は1,338万円(厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」)で、高所得者に分類されるため、税負担が大きいことから節税意識につけこまれやすく、注意が必要です。累進課税制度を採用している日本では、高所得者ほど税負担が重くなるため、節税対策は欠かせません。
不動産投資は、以下の理由で節税効果が高く高所得者に人気の手法です。
- 減価償却により総合課税側で費用を計上できる
- 売却時は譲渡益を分離課税で計上できる
- 現金よりも評価額が低いため相続税対策になる
悪質な業者はこの節税意識につけ込み、医師に不動産投資を勧めてきます。節税効果を重視してしまい、資産価値の低い物件を購入するカモにならないように注意してください。
社会的信用力から高額なローンを勧められやすい
医師は、高所得かつ失業リスクも低いため社会的信用力が高く、高額なローンも組みやすい職業です。
不動産投資では物件を購入する際に、金融機関から融資を受けるのが一般的です。そのため、低金利・長期借入の好条件を提示されやすい医師は、不動産投資と相性が良いとされています。
ただし、融資が受けやすい反面、身の丈以上の物件購入に誘導されてカモになるケースも少なくありません。「医師なら融資が通りやすい」と高額物件を勧められたら、注意してください。

不動産投資をする理由は「融資が通りやすいから」ではなく、得られる利益を判断のポイントにするべきです。
多忙で情報収集や物件精査の時間が不足しやすい
医師は、高所得である一方、本業が忙しく不動産投資の情報収集や物件精査の時間確保に難があります。
本来、不動産投資では、入居者の管理や募集・建物の修繕と多岐にわたる業務があります。そのため、本業で忙しい医師が、安易に取り組むのは難しいと考えがちです。
ここに付け込んで、「毎月30分〜1時間の労力で副収入が手に入る」と物件管理の外注を勧める業者もいます。
管理会社に以下の仕事を外注すると、業務負荷を軽減できます。
- 物件購入後の入居者管理
- 入居者の騒音トラブル
- 違法駐車対応
ただし、外注化や仕組み化の話ばかりに気を取られてしまうと、カモにされかねません。
本業が忙しくても、安易に外部に丸投げすると割高物件を掴むかもしれません。よく注意してください。
医師が不動産投資に失敗しない・成功するための秘訣

医師は不動産投資に関する知識が十分でないことが多く、それが原因で失敗するケースが多く見られます。
一方で、正しい知識と判断基準を持てば、医師だからこそ受けられるメリットを活かした不動産投資が可能です。
具体的には、節税効果よりもキャッシュフローを重視した物件選びが重要です。将来の開業計画との両立、信頼できるパートナー選びが成否を左右します。
これらのポイントを押さえると、不動産投資のリスクを回避しながら安定した収益を得られるでしょう。
ここでは、医師が不動産投資で失敗しないための具体的なポイントを解説していきます。
節税だけでなくキャッシュフローが生まれる物件を選ぶ
節税効果だけを重視すると、キャッシュフローが赤字の物件を購入するリスクがあります。医師は、高所得者ゆえに「節税できる」という営業トークに惑わされやすく注意が必要です。
毎月の収支が赤字になる物件を購入してしまうと、以下の問題が発生します。
そのため、物件選定では節税効果だけでなく、収益性や市場価値の安定性を総合的に評価する必要があります。
- ワンルームマンション
- 一棟アパート・マンション
- クリニックビル・医療系不動産

これらの物件はキャッシュフローが生まれやすく、投資先として適しているといえます。
開業資金の融資を受けられない可能性があることを把握しておく
開業を検討している勤務医の場合、不動産投資による与信の枠を考慮する必要があります。この意識が薄いと、将来的にクリニック開業資金の融資が受けられないリスクがあります。
クリニック開業には通常数億円の資金が必要です。そのため、自己資金だけで賄うのは難しく、金融機関からの融資が不可欠となります。
業者の中には、十分な説明をせずに不動産投資を勧めるケースもあります。融資関連については、事前に把握しておいてください。
不動産投資で既に融資を受けていると、クリニック開業の際に以下の問題が生じます。
業者は、与信枠に上限があると伝えずに、「医師なら融資が通りやすい」と甘い言葉で勧誘してきます。開業を検討している医師が不動産投資をした結果、開業費用の融資を受けられない事例は少なくありません。
金融機関からの融資枠には上限があります。開業を検討している場合は、慎重に判断しましょう。
信頼できるパートナーを見つける
医師が不動産投資を成功させるためには、信頼できるパートナーが必要です。
医師は高所得かつ融資を好条件で受けやすいため、不動産業者はあの手この手で勧誘をしてくるケースもあります。
多くの場合、医師は不動産投資の知識も少ないため、業者に勧められて、『節税効果が初年度しか受けられない』『キャッシュフローが生まれるどころか赤字』のような「ハズレ物件」を購入させられるかもしれません。
信頼できる不動産業者を見極めるためには、以下の点を確認しましょう。
物件購入後の管理の相談もできるパートナーの獲得が、不動産投資を成功させる鍵です。
医師が不動産投資して得られるメリット5選

医師が不動産に投資するメリットは多岐にわたります。具体的には、医師が不動産投資を行うと、「法制度を活用した節税」や「給与以外の安定収入の確保」が可能です。
また、レバレッジを活かして効率的に資産形成を進められます。さらに、実物資産を保有してインフレ対策ができる点や、団体信用生命保険による保障効果も大きな魅力です。
これらのメリットを理解し適切に活用すれば、医師にとって不動産投資は有効な資産形成手段となります。それぞれのメリットについて、解説していきます。
法制度を活用した節税効果
医師が不動産投資をして得られるメリットの1つ目は、法制度を活用した節税効果です。
不動産投資では、主に以下3つの制度を活用して節税対策ができます。
| 対策 | 効果 |
|---|---|
| 減価償却 | 建物・設備などの取得価額を法定耐用年数にわたって毎年経費化し、課税所得を押し下げる仕組み |
| 損益通算 | 不動産所得の赤字を、その他の所得と相殺し、課税所得を圧縮できる制度。 |
| 相続税対策 | 建物は現金よりも評価額が低いため、相続税の課税額が減少する仕組み |
医師は高所得者のため、累進課税制度の日本では納税額も多く、節税が必要とされています。これらの制度を活用すると、十分な節税効果が見込めるでしょう。
給与以外の安定収入の確保
医師は高収入が得られる職業ですが、身体が資本の労働集約型の仕事です。そのため、本業以外にも安定収入の確保が課題とされています。
不動産投資は、医師が抱える課題の解決策として取り入れられています。
開業医の場合、働けなくなっても従業員給与や医院の運営費を払い続けなければなりません。支払いが滞ると、従業員への給与遅延が発生するだけでなく、自身の家族にも迷惑がかかります。
不動産投資による家賃収入が得られると、稼働時間を抑えて安定した副収入が確保できます。そのため、医師の本業以外の、もしもに備えた収入源として不動産投資はおすすめです。
レバレッジを活かした効率的な資産形成
レバレッジを活かした効率的な資産形成ができる点は、不動産投資の大きなメリットです。
レバレッジとは、融資を受けて自己資金よりも大きな金額を扱い投資をすること。不動産投資は、金融機関から融資を受けて自己資金以上の投資を行うケースが一般的です。
以下に「自己資金のみ」と「融資を利用した場合」の比較表を作成しました。
| 項目 | 自己資金のみ | 自己資金+融資 |
|---|---|---|
| 自己資金 | 2,000万円 | 2,000万円 |
| 融資 | 0円 | 8,000万円 |
| 購入金額 | 2,000万円 | 1億円 |
| 年間家賃収入 | 100万円 | 500万円 |
融資を受けると、自己資金のみの時と比較して、より高額な不動産への投資が可能です。その結果、大きな家賃収入が見込めるため、効率的に資産形成ができます。
医師は職業柄、金融機関からの信用力が高いため、低金利・長期借入の好条件の融資を受けやすくなります。そのため、他の職業と比べてレバレッジを活かした資産形成がしやすい特徴があるのです。
インフレ対策としての実物資産保有
実物資産を保有する不動産投資は、インフレ対策としても効果的です。
現金はインフレに弱い資産と言われており、物価上昇に伴い価値が減少します。具体的には、2020年から日本の物価は111.5%増加しているため、現金の価値は実質的に約1割目減りしたことになります。
一方で、物価の伸びに伴い不動産の価値も高騰しており、2020年から24.4%上昇しています。
| 資産 | 2020年比の価値(2025年現在) |
|---|---|
| 現金 | 88.5% |
| 不動産 | 124.4% |
資産を現金で保有している場合と、不動産で保有している場合では、35.9%も価値に差が生じています。急激なインフレが進んでいる現在では、不動産投資は有効な選択肢といえます。
団体信用生命保険による保険効果
団体信用生命保険による保険効果は不動産投資の隠れたメリットです。
不動産投資ローンを組む際に団信に加入していれば、万が一の事態が起きてもローン支払いが免除されます。団信の具体的なメリットは以下の通りです。
団信に加入していれば、死亡した際にローン残債がなくなります。医師にとって団信は相続税対策としても非常に有効です。ただし、不動産投資で借りる「不動産投資ローン」の場合、団信加入が任意のケースが多い点に注意が必要です。
条件を確認して、団信に加入するかを判断しましょう。
(注)団体信用生命保険:ローンの契約者が死亡または高度障害状態になった場合に、残りのローン残高が保険金で完済される仕組み
医師向け不動産投資|物件種別のメリット・デメリット

医師が不動産投資を行う際は、物件の種別によってメリット・デメリットが異なる点を理解しておきましょう。端的にいえば、投資金額や期待収益、リスクレベルが大きく異なります。
選択肢として、手軽に始められるワンルームマンション投資、高い収益性が見込める一棟アパート・マンション投資がおすすめです。さらに、医師ならではの投資手法である「クリニックビル・医療系不動産投資」があります。

3つの物件種別のメリット・デメリットについて解説していきます。
定番のワンルームマンション投資
「ワンルームマンション投資」は、少額でも始められるため、比較的手軽な投資手法です。

ワンルームマンションは、単身の社会人や学生からの需要が高く、比較的入居者を見つけやすい点が特徴です。必要な金額が少ないため、複数の物件への分散投資が可能となりリスクを軽減できるメリットがあります。
一方で、入居者がつかないと家賃収入は得られないため、空室対策は欠かせません。また、築年数の経過に伴い、他の物件よりも資産価値が減少しやすく注意が必要です。
一棟アパート・マンション投資
一棟アパート・マンション投資は、多額な資金が必要となります。しかし、大きなリターンが期待できるため、おすすめの投資手法です。

一棟アパート・マンション投資は、アパートやマンション一棟を所有する投資方法です。そのため空室リスクを抑えられる点がメリットです。また、土地を所有するため、資産価値も高く評価されます。
一方で、投資金額や維持修繕費用が大きいため、失敗した際のリスクは大きくなります。物件選びや収支計画を入念に行い、投資判断を行いましょう。
クリニックビル・医療系不動産への投資
クリニックビル・医療系不動産への投資は、医師の専門知識を活かして、高収益が見込める手法です。

クリニックビル・医療系不動産への投資メリットは、長期契約による家賃収入の安定化です。複数のクリニックを集められると空室リスクを分散できます。
反対に、医療用設備には特殊なものが多く、改装費が高額になる可能性があります。テナントのターゲットは医療関係者に限定されるため、入居者を見つけづらい点にも注意が必要です。
この記事のまとめ
医師は高所得かつ信用力が高いため、不動産投資と非常に相性がいいことが分かりました。
しかし、多忙な勤務により不動産投資の知識を学ぶ余裕がないため、そのメリットを逆手に取られ、不動産会社からカモにされてしまうリスクもあります。
営業に言われるがままに不動産投資を始めると、キャッシュフローが生まれず、ハズレ物件を購入させられるかもしれません。医師が不動産投資を成功させるためには、信頼できるパートナーを見つけて慎重に物件選定を行う必要があります。
この記事を参考にして、不動産投資の一歩を踏み出してください。











「本業と両立させるのは難しそう」と感じている方に役立つ記事となっているため、ぜひ参考にしてください。